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アウトソーシングとは?派遣・BPOとの違いや適した業務について解説

企業が業務の効率化や従業員をコア業務に専念させるためにアウトソーシングを利用することがあります。アウトソーシングにはさまざまな種類・形態がありそれぞれの業務によって適したアウトソーシングの方法は変わってきます。

本記事では、アウトソーシングについて基本的な用語の説明からアウトソーシングに適した業務の紹介、似ている言葉との違いなどについて解説します。


目次[非表示]

  1. アウトソーシングとは?
    1. メリット
      1. ①専門的なノウハウや技術・知識の活用
      2. ②コストの削減
      3. ③業務効率の向上
    2. デメリット
      1. ①社内情報が流出するリスク
      2. ②ノウハウが蓄積できない
      3. ③詳細についての把握が困難
    3. アウトソーシングと派遣の違い
  2. アウトソーシングの種類
    1. 【Tips】アウトソーシングとBPOの違い
  3. アウトソーシングの契約形態
    1. オフショアアウトソーシング
    2. クラウドソーシング
    3. マルチソーシング
    4. コ・ソーシング
      1. 【Tips】アウトソーシングと似ているシェアードサービス
  4. アウトソーシングに適した業務 
  5. アウトソーシング依頼時の注意点 
    1. 情報漏洩への対策
    2. 見積りや予算の確認
  6. まとめ


アウトソーシングとは?

アウトソーシング(Outsourcing)とは、企業内の業務の一部または全部を他の企業や個人に委託することです。業務に必要な人材や技術・ノウハウなどを外部から調達します。アウトソーシングをすることによるメリット・デメリットは以下のことが挙げられます。


メリット

アウトソーシングのメリットとして、下記のことが挙げられます。それぞれについて、詳しくご説明します。

①専門的なノウハウや技術・知識の活用

アウトソーシングの委託先は、その分野の専門的なノウハウや技術・知識を持っていることがほとんどであり、アウトソーシングすることにより委託先の高度な技術や専門的な知識を自社に取り入れることができます。また、最新の技術や知識を活用でき、業務の処理速度の向上や正確性の向上などが期待できます。


②コストの削減

アウトソーシングすることによって、人件費や固定費などのコストを抑えることができます。あらかじめ定めたコストで自社に必要なスキルを持った人材を活用でき、高い業務品質も期待できます。また、人材の育成には時間やコストが必要になりますが、アウトソーシングをすることにより即戦力となる人材を活用できます。


③業務効率の向上

少子高齢化によって、若年労働力人口は減少傾向にあり、人材不足から自社の有能な社員に定型作業をさせざるを得ない状況になっています。しかし、ノンコア業務等の定型作業をアウトソーシングすることで、自社の社員をコア業務に専念させることができ、本来注力すべき事業に集中できます。これにより、企業の成長力の向上や業務品質の向上が期待できます。


デメリット

一方で、アウトソーシングのデメリットとして、下記のことが挙げられます。それぞれについて、詳しくご説明します。

①社内情報が流出するリスク

アウトソーシングする業務内容によっては、委託先に社内の情報を渡す必要がある場合もあります。社内には、さまざまな企業秘密や顧客情報等の重要な機密情報があり、それらが漏洩すると企業にとって大きな損失となります。そのため、委託する業務において重要な情報を渡す必要がある場合は、セキュリティレベルの確認や取り扱い方法の取り決めなどをあらかじめ行うことが必要です。


②ノウハウが蓄積できない

アウトソーシングを行った業務は委託先に任せてしまうため、その業務に関して自社の社員がスキルを高めたり知識を身につけたりする機会が失われてしまいます。そのため、何らかの事情によりアウトソーシングの活用をやめて自社で業務を行うことになった場合、業務が滞る可能性があります。これらの対策として、委託先から定期的なノウハウの共有や報告などをしてもらうようにしましょう。


③詳細についての把握が困難

委託した業務について、委託先に任せきりの状態やしっかりとした業務報告がない場合は、業務内容を把握することや管理することが困難になります。そのため、業務の実態を詳細に把握し管理し続けるためには、委託先と綿密な連携を取ることや管理する仕組みなどを作ることが大切です。また、適切な対応や丁寧な業務報告を行う信頼できる委託先を選ぶことも大切です。


アウトソーシングと派遣の違い

アウトソーシングと派遣は、以下のような違いがあります。


    派遣    
  アウトソーシング  
依頼するもの
    人材    
  業務  
業務の管理者
    派遣元    
  委託先  


アウトソーシングの種類

アウトソーシングする業務内容によって、さまざまな種類があります。それぞれについて特徴などとともにご紹介します。

BPO(Business Process Outsourcing)

BPOとは、業務の企画や設計から実行、分析、改善、トラブル対応、業務効率化まで自社の事務処理的なバックオフィス業務の一部を一括して外部に委託するサービスのことです。委託した業務に関しての一切を委託先に任せます。
RPO(Recruitment Process Outsourcing)
RPOとは、採用活動に関わる業務を外部に委託するサービスのことです。採用代行とも言います。
ITO(IT Outsourcing)
ITOとは、情報技術や情報システムなどITに関わる業務を外部に委託するサービスのことです。
KPO(Knowledge Process Outsourcing)
KPOとは、高度な分析能力や・専門知識を必要とする分析など知的処理業務に関して外部に委託するサービスのことです。知的業務委託とも言います。


【Tips】アウトソーシングとBPOの違い

BPOは、アウトソーシングの一種ですが、アウトソーシングとBPOは特に以下のような違いがあります。例えば、経理業務を委託する場合、BPOでは一括して経理業務に関わる全ての業務を委託することを指しますが、アウトソーシングでは経理業務の書類整理や計算といったそれぞれの業務を委託することを指します。


アウトソーシング
BPO
委託する期間
一時的な委託が多い
継続的な委託が多い
委託する業務の範囲
一部
一括


アウトソーシングの契約形態

アウトソーシングには契約形態によりいくつかの種類があります。種類とその内容、一般的なアウトソーシングとの違いについてご紹介します。


オフショアアウトソーシング

オフショアアウトソーシングとは、自社の業務を海外に委託する契約形態のことです。委託先が、海外の場合はオフショアアウトソーシング、国内外問わないのがアウトソーシングといった違いがあります。海外に委託することで人件費の削減などを見込むことができる一方、コミュニケーションの壁や文化の違いによる仕事の進め方の違いなどがあります。


クラウドソーシング

クラウドソーシングとは、自社の業務を不特定多数の人に委託する契約形態のことです。発注者がインターネットを使用して受注者を募り依頼します。委託先が、不特定多数の場合はクラウドソーシング、専門業者の場合はアウトソーシングといった違いがあります。必要な時に必要なスキルを持った人材を活用できるためコスト削減になる一方、必要なスキルを持った人材が見つからない場合があります。


マルチソーシング

マルチソーシングとは、業務の種類や内容によって委託先を選定する契約形態のことです。業務の種類や内容ごとにその分野を得意とする委託先を選び、複数の企業に委託します。委託先が、複数者の場合はマルチソーシング、特定の一社の場合はアウトソーシングといった違いがあります。業務内容を分割して複数者に依頼するため業務を細かく管理でき、得意とする委託先を選ぶためクオリティが高くなる一方、業務量や規模によっては採算が合わない場合があります。


コ・ソーシング

コ・ソーシングとは、委託先に全ての業務を任せるのでなく、委託元と委託先が対等な立場となり共同で業務に当たる契約形態のことです。委託先が委託元と対等である場合はコ・ソーシング、主従関係の場合はアウトソーシングといった違いがあります。共に作業を行うためノウハウを蓄積でき、委託元と委託先の強みを組み合わせることができる一方、契約を上回るコスト削減の効果や利益が生じた場合、委託元と委託先で対等に配分する必要があります。


【Tips】アウトソーシングと似ているシェアードサービス

シェアードサービスとは、グループ企業内に複数存在する管理部門の業務を1箇所に集約させる契約形態のことです。委託先が、外部の委託業者の場合はアウトソーシング、グループ会社の場合はシェアードサービスといった違いがあります。シェアードサービスはグループ会社内での委託であり、外部への委託ではないためアウトソーシングには当てはまりません。集約し統一させることで安定した業務品質の維持が可能になる一方、大企業の場合、シェアード化に膨大な費用や時間がかかる可能性があります。


アウトソーシングに適した業務 

アウトソーシングに適した業務として、定型業務やノンコア業務が挙げられます。具体的な業務として、コースセンターやカスタマーセンター、経理や労務、包装や仕分け、社内ネットワーク・システム構築などを含む以下の業務が挙げられます。

・電話対応業務
・事務作業やバックオフィス業務
・倉庫作業
・IT業務
・受付・インフォメーション業務
・イベント運営業務


アウトソーシング依頼時の注意点 

アウトソーシングを依頼するときにどのようのことに注意すれば良いのかご紹介します。


情報漏洩への対策

アウトソーシングする際に自社内の機密情報や顧客情報を渡す必要がある場合、情報漏洩のリスクを下げるため、契約書などをしっかり作成し委託先に周知することが大切です。また、万が一情報漏洩が起きた場合の対処方法などもあらかじめ考えておきましょう。


見積りや予算の確認

人件費や固定費などを抑えるためにアウトソーシングを利用しても、複雑な業務の場合、事前準備に時間がかかる可能性や修正依頼が度々起こる可能性などがあり、コストが削減されないこともあります。そのため、見積もりや予算などをあらかじめ確認しておき、アウトソーシングによってコストが削減されるのかしっかりと検討しましょう。


まとめ

人材不足の企業が増えている今、人材育成をせずに即戦力の活用ができ、社員をコア業務に専念させることができるアウトソーシングは注目されています。外部に委託することで負担の軽減やさらなる企業の成長も期待でき、さまざまなメリットがある一方、リスクなどもあるためメリット・デメリット・対策方法についてよく理解しましょう。また、本記事で紹介したようにアウトソーシングに適している業務の種類があるため、ぜひ自社の業務が当てはまるか、アウトソーシングによってどのくらいコストが削減されるかなど検討してみましょう。
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