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DX研修の目的とは?研修効果を高める方法などを解説

昨今、DX化が非常に注目されています。DXとは、Digital Transformation(デジタル トランスフォーメーション)の略語で、「デジタル技術を用いて生活やビジネスが変容していくこと」を指します。総務省が令和4年6月3日に発表した資料によると、全ての都道府県は自治体主催のDX研修を行っています。市区町村も自治体主催の研修と外部機関が主催するものを合わせて、多数のDX研修が行われています。またデジタル庁が 令和3年9月1日に設置されたということもあり、日本全体がDXに大きな注目を寄せていることがわかると思います。

本記事では、このように大きな注目を浴びるDX化について、なぜDX研修を行うのか、どのようなDX研修があるのかについて説明します。

目次[非表示]

  1. DXとよく似た用語
  2. DX推進の現状と背景
    1. DX推進の現状
    2. DX推進の背景
  3. DX研修の目的
    1. ①他社との差別化
    2. ②従来のシステムからDXを活用した新システムへ
    3. ③情報セキュリティの向上
  4. DX研修で具体的に何を学ぶのか
    1. ①DXの基礎
    2. ②デジタルリテラシー
    3. ③ビジネスリテラシー
    4. ④プロジェクトマネジメントスキル
  5. DX研修の効果を上げるには
    1. ①目的の明確化
    2. ②現状把握
    3. ③研修後のフォロー
  6. まとめ

DXとよく似た用語

DXによく似た用語に、「デジタイゼーション」や「デジタライゼーション」があります。

デジタイゼーションとは、「アナログ・物理データのデジタルデータ化」と定義されています。例えば、紙のデータをパソコン上で管理することなどが例として挙げられます。

デジタライゼーションとは、「個別の業務・製造プロセスのデジタル化」と定義されています。作業の自動化などが該当します。

それに対して、DXとは「組織横断/全体の業務・製造プロセスのデジタル化、“顧客起点の価値創出”のための事業やビジネスモデルの変革」と定義されています。つまり、デジタイゼーションやデジタライゼーションが個々のデータや業務をデジタル化することを意味するに対し、DXとは業務の全体をデジタル化し、新たな価値を創造する行為を意味します。


DX推進の現状と背景

ここでは、日本全体でDX推進の背景とDX研修を行う目的について説明します。

DX推進の現状

企業のDX化の進展度に関する調査(2022年)を以下のグラフにまとめました。



以上から「DXを達成している企業は3割にも満たない」ことがわかります。

DX推進の背景

あらゆる産業において、新たなデジタル技術を利用して新しいビジネスモデル を展開する新規参入者が登場しつつあります。こうした中で、各企業は、 競争力維持・強化のために、DX化をスピーディーに進めていくことが求められているのです。またコロナウイルスの流行でリモートワークが普及したこともDX推進に大きな影響を与えています。

DX研修の目的

DX研修の目的を大きく4つに分けて説明します。

①他社との差別化

デジタルツールを理解して作業効率を上げる方法だけではなく、デジタルツールを活用してどのように企業に貢献できるかまでDX研修で学びます。

デジタルツールの活用に関する考え方を学び、新しいビジネスモデルや新規事業を創出することで、市場における他社との差別化を図ることができます。

②従来のシステムからDXを活用した新システムへ

経済産業省によると、DXを活用しきれていない従来のシステムの維持費がIT予算のうち8割を占めているという報告がされています。

そこで経営陣を含め幅広い社員がDX研修でデジタル技術の基礎知識を正しく学び、DXに関する共通理解を得ることで、少しずつ社内全体が古いシステムから脱却しDXを用いた新しいシステムへの移行が可能になり、業務効率の向上大幅なコスト削減が期待できます。

③情報セキュリティの向上

情報セキュリティに関する問題が多くニュースに取り上げられています。例えば、情報漏洩を起こしてしまうと、これまで積み上げてきた企業への信頼が大きく損なわれます。情報セキュリティに関する問題の全てがこれほど大きな問題になるわけではありませんが、いずれの問題も繰り返す内に、企業への信頼が大きく損なわれるので、DX研修で情報セキュリティについて学ぶ価値は非常に大きいのではないでしょうか。

DX研修で具体的に何を学ぶのか

DX研修と聞くと、プログラミングなどを想像する方が多いと思います。しかし、そのようなITスキルだけを学ぶわけではありません。ここでは、具体t系にどのようなことを学ぶのか紹介します。

①DXの基礎

まずはDXに関する基礎知識を学びます。DXの目的は業務効率化だけではなく、デジタルツールを用いた組織の変革・新規事業の創出などにつなげることです。

DXに関する基礎知識とDXを達成するための手段を同時に学ぶことが必要となります。

②デジタルリテラシー

DXを達成する手段として、業務効率化の手法や、AIやIoTなどの最新技術などを学ぶ必要があります。具体的には以下のような内容を学ぶことが多いです。

・OAツール

・AI

・データサイエンス

・システム開発

・データベース

・ブロックチェーン

・IoT

・クラウドコンピューティング

・ビッグデータ活用

・API

・RPA

③ビジネスリテラシー

DXの目的は「新たな価値を創造すること」です。AIやIoTなどの知識に加えて、ビジネスに関する知識も学ぶ必要があります。

学んだデジタルリテラシーを活用し、どのようにDXを実現できるか考えるために、必要な知識やスキルであるビジネスリテラシーを学びます。

④プロジェクトマネジメントスキル

プロジェクトマネジメントスキルは、DXというプロジェクトを上手く推進するために必要なスキルです。

ビジネスリテラシーを学び、目的を設定します。デジタルリテラシーを学び、目的達成の手段を身に付けます。そして、プロジェクトマネジメントスキルを学び、DXというプロジェクトをスムーズに達成するためのマネジメント方法を身に付けます。

DX研修の効果を上げるには

DX研修を効果的に活用するには、事前準備や研修後のフォローが必要です。研修の効果を高め、自社に貢献するDX人材を育成するために以下の3つのポイントを意識しましょう。

①目的の明確化

DX研修を行う際には、「現在こんな課題があり、その課題を解決するためにこんな技術が必要です。だからDX研修でこの技術を習得してほしい」と、DX研修の目的を明確にして、社員に共有しましょう。ゴールを明確にすることで、社員は何を学べば良いかわかりやすくなります。

②現状把握

DX研修の難易度は社員の知識やスキルによって決めなければいけません。知識やスキルがある程度ある社員に、DXの基礎研修をしても大きな効果は見込めません。そのため、事前にDXに関するテストを用意し、社員のDXへの理解度を把握して、その結果を基にDX研修の難易度を決定する必要があります。

③研修後のフォロー

DX研修を受けるだけでは、そう簡単にDXは達成できません。研修後も継続して、フォローする必要があります。実際の業務で研修の成果を発揮するのはもちろんですが、それ以外にもe-ラーニングや参考書を準備したり、必要に応じて追加のDX研修を企画したりなどのフォローを行うと良いでしょう。

まとめ

DXに関する知識は若手社員から経営陣までさまざまな立場の人にとって役に立ちますが、研修を受ける立場の人が必要としているモノでなければ、DX研修の成果を業務に活かすことができないかもしれません。DX研修を受ける人にとって必要な知識は何かを考え、DX研修をより効果のあるものにしましょう。

DXに関する研修以外でも、トライ・アットリソースではさまざまな社員研修プランをご用意しております。社員育成に関してお悩みの方はぜひ一度、お気軽にご相談ください。

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三菱総合研究所 DX時代のデータ活用戦略 第1回:DX推進状況調査にみるデータ活用の実際 2022.6.30

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