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試験運営を委託するメリットは? 委託できる業務内容や注意点について解説

試験運営の際には、試験会場の下見や選定から試験官の募集・育成、備品の準備といった多くの準備が必要になります。そのため、資格試験や入学試験をはじめとするさまざまな試験においては、ノウハウをもつ業者へ試験運営を委託する場合も少なくありません。
また、試験運営では受験生が安心して受験できる環境を整えるためにも、トラブルが発生した際にスムーズかつ適切な対応を求められます。そのため、スタッフがしっかりと育成され 、かつ経験値の高い業者に委託することが重要です。

本記事では、試験運営の委託についてメリットやデメリット、委託できる範囲などについてご紹介します。


目次[非表示]

  1. 試験運営の委託とは?
    1. 委託の流れ
  2. 試験運営を委託するメリット
    1. 1.コア業務に専念できる
    2. 2.コストの削減ができる
    3. 3.スムーズに運営できる
  3. 委託する際のデメリット
    1. 1.情報漏洩のリスクがある
    2. 2.ノウハウが蓄積されない
  4. 委託先を選ぶ際の確認事項
    1. 1.依頼したい業務に対応しているか
    2. 2.情報の取り扱いが適切であるか
    3. 3.委託する試験を得意としているか
    4. 4.運営に携わる人に研修を行っているか
    5. 4.感染症対策に対応しているか
      1. 消毒液等の備品準備
      2. スタッフの感染症対策
  5. 委託が行われている試験分野
  6. 委託できる業務範囲と実例
    1. 業務範囲
    2. 当社での実績
  7. まとめ


試験運営の委託とは?

試験運営の委託とは、試験を運営するにあたって必要な試験会場の手配から試験実施まで、試験運営に関わる様々な業務を外部の企業に代行してもらうことです。委託とは、業務の一部を他の企業や個人に行ってもらうことで、試験運営の委託においても全てを委託するのではなく一部のみを委託することができます。

委託に関しては以下の記事に詳しくまとめています。ぜひご覧ください。

  業務委託とは?2種類の委託方法と会社が注意すべきポイント 企業が一部または全ての業務を外部の事業者や個人に依頼する契約のことです。 業務委託と「請負契約」「委任契約」の違いや業務委託活用時のメリット・デメリット、トラブルを回避するための対策についてご紹介します。 株式会社トライ・アットリソース


委託の流れ

試験運営を委託する際の流れについて下図の1-5をもとに詳しくご紹介します。ご紹介する内容は弊社で委託する場合の流れになりますが、ほとんど試験運営会社でも同様の流れでおこなっています。


①委託内容のヒアリング

まず委託したい試験の概要や規模、受験者数といった基本情報を委託先として検討している試験運営会社へお伝えください。
その情報をもとにさらに詳細な委託内容ご要望をヒアリングさせていただき、双方の認識のすり合わせを行います。


②試験運営計画のご提案

ヒアリング内容から最も適した試験実施計画を試験運営会社から提案させていただきます。
都度お打合せを実施しながら、細かな調整や必要に応じた計画の修正を行い、試験実施までの流れを決定します。


③委託費用のお見積りとご契約

決定した試験運営計画をもとに、試験運営会社より委託にかかる見積もりをご提出のうえ、業務委託契約を締結します。


④試験運営の準備

試験会場の予約やスタッフの手配はもちろん、備品の購入・作成やマニュアルの作成など、運営計画をもとに運営準備を行います。
各会場の責任者との綿密な打ち合わせや、あらかじめスタッフへの研修を実施することで、当日のスムーズな運営を実現します。


⑤試験当日の運営

安全に配慮した受験者の誘導や、感染症対策、不正行為やトラブルへの対処など、試験の開始から終了までを一貫して運営いたします。
試験終了後は会場の片づけや清掃も行い、試験運営会社から運営結果のご報告をさせていただきます。


試験運営を委託するメリット

試験運営を委託することによるメリットは、以下の3つのことが挙げられます。


1.コア業務に専念できる

試験の運営には事前準備から当日運営まで多くの労力と時間がかかります。また、トラブル時を想定し対処方法についてのマニュアル作成や研修なども必要になります。
しかし、試験運営についてノウハウを持ち、慣れている業者に委託することで自社のリソースを他のコア業務に対して割くことが可能になります。


2.コストの削減ができる

事前に見積もりを行い、その金額で委託業務を行なってもらうため追加費用などを考慮せず任せることができます。また、試験運営になれた業者に委託することで無駄を省くことができコストの削減につながります。さらに、試験運営に伴う人材確保を行う必要がないので人件費も抑えることが可能です


3.スムーズに運営できる

試験運営を専門とし、数多くの試験運営を手掛けている業者は、思わぬトラブルなどが発生した場合でもスムーズに対処しトラブルを最小限に抑えることができます。自社で試験を実施する場合、試験運営に慣れていない場合だと、準備や実施の工程に必要以上に時間がかかったり、人手が不足していたりとさまざまな問題が生じてしまうことが考えられますが、委託する場合それらの問題を解決することが可能です。


委託する際のデメリット

試験運営の委託に伴うデメリットは、主に以下の2つのことが挙げられます。デメリットもよく理解し、注意すべきことについても把握しましょう。


1.情報漏洩のリスクがある

外部の企業に委託するため委託した業務について、自社での細かな管理が難しくなります。試験運営業務は、業務内容によっては受験者の個人情報の取り扱いや未公開の情報を扱うことがあるため情報管理を徹底する必要があります。情報漏洩は委託元にも影響があり大きな損害となるため、しっかりと委託先での情報管理について規定などを定めておくことが大切です。


2.ノウハウが蓄積されない

試験運営についてどのような作業をするのか、その工程などについて全て委託先に任せていると自社に試験運営のノウハウが蓄積されません。そのため、何らかの事情によって自社で運営をすることになった場合、運営が難しくなってしまいます。委託先から定期的に報告を受け自社内でも共有するなど工夫を行いましょう。


委託先を選ぶ際の確認事項

委託先を選ぶ際に注意すべきことは、主に以下の4つのことが挙げられます。自社にあった委託先を見つけましょう。


1.依頼したい業務に対応しているか

試験運営の委託といっても会場の手配から試験監督の手配まで業務範囲は広くあります。そのため、どこまで委託をしたいのか、委託範囲が対応可能か確認する必要があります。委託内容の例としては、以下の業務が挙げられます。

・会場の手配
・試験官等の人員の手配
・問題用紙の準備
・備品の準備
・問い合わせ窓口やWebサイトの開設
・採点処理
・合格者の管理
・試験会場やスタッフの感染症対策


2.情報の取り扱いが適切であるか

デメリットでも挙げたように委託には情報漏洩のリスクがあります。そのため、少しでもリスクを下げるには適切に情報を取り扱う企業を選ぶことが大切です。企業ホームページなどにあるプライバシーポリシーや契約書の確認などをしっかりと行うようにしましょう。


3.委託する試験を得意としているか

試験運営に関して委託を受けている企業でも、試験運営のどこまでの範囲を請け負っているか、どのような試験の運営を請け負っているかについて調査することが大切です。試験運営といっても、さまざまな工程があるため自社の求める業務内容と委託先の得意とする業務内容で異なる場合もあります。そのため、実績例や委託先企業の強みと自社の委託したい内容があっているか確認しましょう。


4.運営に携わる人に研修を行っているか

試験監督員や受付員、案内員など試験の運営に関わる人に対して研修を行なっているか確認することが重要です。試験当日はさまざまなトラブルの発生が考えられますが、時間も厳格に決められているためスケジュール通りに進めることが求められます。そのため、試験運営に関わる人がそれぞれの業務をしっかり理解し正確に業務をこなす必要があり、事前の研修は必要不可欠です。したがって、委託先企業の人材教育や管理についてどのようなことを行っているか確認しましょう。


4.感染症対策に対応しているか

試験会場での集団感染を防ぐため、運営者には感染症への対策が求められます。そのため、以下の事項について対応している委託先を選びましょう。

消毒液等の備品準備

感染症対策として以下にあげる内容について委託先が備品を用意し試験会場に準備してくれるか確認しましょう。

・試験会場の入り口や多くの受験者が行き交う場所に消毒液の設置
・面接を行う場合はアクリル板の設置
・行列ができそうな場所には2メートル間隔のフロアマーカーの設置
・発熱している受験者を見つけるための検温設備の設置

スタッフの感染症対策

試験運営に関わるスタッフに対して、委託先がどのような感染症対策の指示を行っているのか、スタッフの体調に関する管理方法や感染疑いのあるスタッフが出た場合の対応措置などについて確認をしましょう。スタッフの中には受験者と接する機会が多い人もいるため、感染症対策についてスタッフにしっかりと教育をし管理している委託先を選ぶことが大切です。


委託が行われている試験分野

現在委託が行われている試験の分野について例をご紹介します。
資格試験から入学試験まで幅広く試験運営の委託が行われていることがわかります。

・語学(日本語・外国語)
・工業
・教育
・金融・財務
・模試・学力試験
・IT
・学校入試
・法務
・医療


委託できる業務範囲と実例

試験運営の委託と言っても全てを委託せず一部のみを委託する方法があります。試験運営に関わるどのような業務を委託できるのか、具体的な内容と実例についてご紹介します。


業務範囲

試験運営に関して委託の依頼をすることができる業務の例として以下の業務が挙げられます。

業務の種類

主な業務内容
運営サポート
当日運営、スタッフ手配、スタッフ数算出、スタッフ教育、レポート作成、感染症対策など
会場手配
会場の検討・下見、会場手配、各会場の人数調整、座席表作成、備品手配、会場の設営・除去など
周辺業務
試験概要の決定、問題作成、掲示物の作成、受験票の作成・発送、合否通知発送、受験者申込対応、各種問い合わせ対応など


当社での実績

当社が委託を受け実際に行った試験運営について一部ご紹介します。委託を受ける業務の範囲や内容は、その時によってさまざまであり、必要な部分のみを委託することができます。

試験の種類  
委託を受けた業務の種類と内容
語学試験

【会場手配】会場との連絡・教室手配・会場下見・撤去作業

【運営サポート】人材の採用・研修・育成・当日の運営

【周辺業務】座席表や掲示物の作成・警備員手配や音響会社手配(リスニング)
学力試験

【運営サポート】スタッフの手配と教育・当日運営・マニュアル送付・レポート作成

【周辺業務】受験者手配・受験票発送・受験者実績の確認・受験結果の回収
資格試験
【運営サポート】スタッフの手配と教育・当日運営・マニュアル送付・出退勤管理サポート



まとめ

試験運営の委託には多くのメリットがあることからさまざまな試験で取り入れられています。しかし、情報漏洩などのリスクがあるため、本記事で述べた確認事項などをもとに信頼できる適切な委託先を見つけましょう。また、よりよい試験運営を行うには、委託したい試験の種類や業務内容を得意としている委託先を見つけることが大切です。

トライ・アットリソースでは、本記事で述べた試験分野や業務などに対応しています。
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